光回線が電話だけで契約されてしまう?実際に起きているトラブルと背景
光回線の営業電話は年々巧妙化しており、意図しないまま 契約扱いになってしまうトラブルが増えています。
「電話で話しただけなのに契約になっていた」
「勝手に工事日が決められていた」
「光回線に切り替えた覚えがないのに案内が届いた」
などの相談が、全国の消費生活センターに寄せられていま
す。
特に問題になりやすい代表的なパターンは次の通りです。
- 勧誘の途中での「はい」が契約承諾扱いにされる
- 説明不十分なまま録音の同意部分だけ切り取られる
- 代理店が正規事業者を名乗り話を進める
これらはいずれも「電話だけで契約が成立してしまう」典
型的な事例です。
光回線の「電話契約」が成立してしまう仕組み
光回線は **対面・電話・オンライン** のいずれでも契約でき るため、電話契約そのものは法律上成立し得ます。
問題は、説明不十分なまま強引に“契約成立”へ持ち込む悪
質代理店が存在することです。
① 電話の「承諾録音」が契約の根拠にされる
電話勧誘でよく用いられるのが「承諾録音」です。
実際の流れとしては以下の通りです。
- 名前・住所・生年月日などの本人確認
- サービス内容の説明(実際は省略されがち)
- 「よろしいですか?」という承諾確認
- 同意の「はい」だけ録音される
この「はい」の部分だけが切り取られ、後から
「契約を承諾した証拠」 として扱われるケースがあるため、
非常に危険です。
② 正規事業者を名乗る代理店が多い
悪質な代理店は、以下のような曖昧な名乗りを多用します。
- 「NTTから委託されています」
- 「ご利用中の回線について確認です」
- 「料金が安くなるご案内です」
しかし、ほとんどは代理店であり、NTTやKDDIとは無関係です。
③ 自動音声→オペレーター接続型のトラップ
最近は、自動音声のアンケート形式を使い、番号を押させ ることで勧誘へ誘導する手口が増えています。
番号を押してしまうと、
- 興味がある番号と認識される
- 営業電話のターゲットに登録される
- そのまま契約説明に移行される
などのリスクがあります。
勝手に契約されるケースの実例
ケース①:料金が下がると言われ話を聞いただけで契約扱い
勧誘の流れで“はい”と答えただけで工事日が設定された例が 多数あります。
ケース②:「NTTの確認です」と言われて応答→実は代理店
名乗りを曖昧にしてユーザーを混乱させ、そのまま新規契約 へ誘導する典型的な手口です。
ケース③:重要事項説明なしで承諾録音のみ残される
本来必須の重要事項説明をせず、承諾部分だけ録音して契約 扱いにされる事例が確認されています。
光回線の営業電話で特に危険なトーク例
① 「本日中に切り替えないと損します」
当日で料金が変動する制度は存在しません。
② 「NTTからの委託です」
ほぼすべて代理店の常套句です。
③ 「ご利用中の回線について確認です」
確認と言いつつ実際は新規契約への誘導です。
④ 「料金が安くなります」
実際には別費用や違約金が発生するケースが多発しています。
光回線契約はクーリングオフできるのか?
まず結論をお伝えすると、光回線の電話契約では
クーリングオフ制度が利用できない場合が殆どです。
理由は、光回線が「電気通信サービス」であり、
特定商取引法におけるクーリングオフの適用外となるためです。
ただし、例外があります。
● 悪質勧誘に該当すれば「契約取消」が可能
以下のような場合は、法律上の救済を受けられます。
- 虚偽説明(事実と異なる営業トーク)
- 重要事項説明が行われていない
- 事業者名や提供会社を偽っていた
- 強引な勧誘・威圧的な勧誘
● 工事前ならキャンセルできる可能性が高い
工事前であればキャンセル可のケースがほとんどですが、 代理店ごとに条件が異なるため早めの対応が重要です。
光回線の営業電話を受けたときの安全な対応方法
① その場で絶対に承諾しない
少しでも不安があれば「検討します」でOKです。
② 曖昧な「はい」「わかりました」を言わない
承諾録音に利用されるリスクがあります。
③ 会社名・担当者名・公式サイトを確認する
正規事業者であれば明確に回答できます。 説明を濁す場合はほぼ代理店です。
④ 一度電話を切り、自分で公式番号へかけ直す
最も確実で安全な確認方法です。
⑤ 迷惑電話アプリ・着信拒否を活用する
しつこい勧誘には効果的です。
しつこい電話が続く場合の相談先
- 消費生活センター(局番なし188)
- 警察相談専用ダイヤル(#9110)
- 携帯キャリアの迷惑電話窓口
- 総務省 電気通信消費者相談センター
- 法テラス(無料法律相談)
説明不足・虚偽説明があった場合は、早めの相談が有効です。
まとめ:光回線は電話だけで契約される可能性あり!慎重な対応が必須
光回線の営業電話は、意図せず
契約されてしまうリスクが実際にあるため、注意が必要です。
重要なポイントは、以下の通りです。
- 電話での「はい」が契約扱いされることがある
- 正規事業者を名乗る代理店が多数存在する
- 重要事項説明が省略されるケースがある
- 光回線は基本クーリングオフ対象外
- 虚偽説明があれば契約取消が可能
- 不安な場合は必ず公式番号へかけ直す
光回線の電話勧誘に対しては、
少しでも違和感があればその場で承諾せず、
「契約しません!」と言って電話を切ってください。
こちらが「契約しない」という意思を示すことにより、
再度勧誘されるのを防ぐことができます。
近年は特に光回線の営業電話から発生する
トラブルの報告数が増えておりますので、
日頃から慎重に対応することが何より重要です。

