注文した覚えのない荷物が突然届き、
配達員から「代金引換です」と言われたら、どう対応すればよいのでしょうか。
「家族が頼んだ商品かもしれない」
「以前電話で案内された商品かもしれない」
と迷って、その場で代金を支払ってしまう人もいます。
しかし、身に覚えのない商品を代引きで受け取ると、
返金の交渉が必要になり、発送元と連絡が取れないなどの問題に発展することがあるため注意。
注文したか分からない荷物は、
その場で支払わず、いったん受け取りを保留して確認することが大切です。
この記事では、注文していない商品が代引きで届いたときの対処方法について
- 受取拒否の方法
- 家族宛ての荷物か分からない場合の確認手順
- 受け取って支払ってしまった場合の返金相談
- 送り付け商法に関する法律上のルール
を解説していきます。
電話勧誘を断ったのに商品が届いたケースや、
請求書が同封されていたケースで慌てないためのポイントもまとめましたので、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
注文していない商品が代引きで届いたら、まず受け取らない
自分や家族が注文した覚えのない商品が届き、代金引換で支払いを求められた場合は、すぐに現金やカードで支払わないでください。
送り主や商品名に見覚えがない、注文した人が分からない、金額が不明といった場合は、配達員に事情を伝え、受け取りを保留するか、受取拒否の手続きを確認しましょう。
代引きは、荷物を受け取る際に代金を支払う配送方法です。
配達員は通常、荷物の中身や注文の有無を確認できません。
受取人が注文した商品かどうかを判断する必要があるため、
配達員に強く勧められても、分からないまま支払う必要はありません。
荷物を持ち帰ってもらい、注文履歴や家族への確認を済ませてから判断してください。
- 商品名・発送元・金額に心当たりがなければ、その場で支払わない
- 家族や同居人が注文した可能性がある場合は、確認できるまで受け取りを保留する
- 送り主から事前に連絡があったとしても、注文した事実を確認できなければ支払わない
- 配達員に「注文していない可能性がある」と伝え、受取拒否や持ち戻りの扱いを確認する
- 荷物の伝票や不在票など、確認に必要な情報を控えておく
受取拒否をしたからといって、直ちに不利益が生じるわけではありません。正規に注文した商品であることが後から分かった場合は、販売店や配送会社へ連絡して再配達などを相談できます。まずは注文の有無を確かめることを優先しましょう。
送り付け商法とは?代引きで代金を払わせる手口
送り付け商法(ネガティブ・オプション)とは、消費者が注文や契約をしていない商品を一方的に送り付け、受け取った人に代金を支払う義務があると思わせて金銭を得ようとする手口です。商品に請求書を同封する方法だけでなく、代引きで荷物を届け、受け取りと同時に代金を支払わせるケースもあります。
送り付けられる商品は、食品、海産物、健康食品、日用品などさまざまです。「以前購入した商品を追加で送った」「電話で注文を受けた」「キャンペーンの当選品だが送料が必要」などと説明されることもあります。実際には注文していないのに、相手の説明や荷物の到着に驚き、支払ってしまうことがないよう注意してください。
よくある送り付けのパターン
- 代引きで突然届く:注文していない商品を着払いで送り、受取時に代金を回収する
- 電話勧誘の後に届く:電話で断ったのに「注文を受けた」として商品を発送する
- 過去の購入を装う:以前購入したことがある、定期購入の続きだなどと説明する
- 家族の注文を装う:家族や知人が頼んだ商品だと思わせ、確認せず受け取らせる
- 請求書を同封する:商品を先に送り、後日代金を払うよう求める
- 公的機関や有名企業を装う:信頼させるため、実在する組織名や企業名を送り主に記載する
消費者庁は、同庁を名乗り、注文していない商品を着払いで送り付ける事案について注意喚起しています。消費者庁が商品を着払いで送り、代金を請求することはありません。公的機関の名前が書かれていても、安易に信用せず、公式サイトで確認してください。
注文していない商品を受け取った場合、支払い義務はある?
注文や契約をしていない商品が一方的に送られてきた場合、原則として、その商品を受け取っただけで売買契約が成立するわけではありません。消費者庁によると、金銭を得る目的で売買契約に基づかず一方的に送付された商品については、消費者に代金の支払い義務はなく、商品を直ちに処分することもできます。
このルールは、2021年7月6日に施行された特定商取引法の改正によるものです。以前は一定期間、商品を保管する必要がありましたが、現在は対象となる一方的な送り付け商品について、直ちに処分できる仕組みになっています。開封したり、処分したりしたことを理由に、代金の支払い義務が発生するわけでもありません。
ただし、重要なのは「本当に注文・契約をしていない商品か」を確認することです。自分や家族が購入した商品、電話勧誘などで実際に契約が成立している商品、定期購入の契約に基づく商品などは、単純な一方的送り付けとは扱いが異なります。注文履歴や契約内容が分からないときは、商品を処分する前に販売元や消費生活センターへ確認してください。
請求書が同封されていても、すぐに支払わない
注文していない商品に請求書や振込用紙が入っていても、それだけで支払い義務が生じるわけではありません。「商品を受け取ったので代金を払ってください」「開封したので返品できません」などと書かれていても、契約の事実が確認できなければ、請求に応じる必要はありません。送り主へ連絡する前に、注文履歴や家族の利用状況を確認しましょう。
一方、注文した覚えがないと思っていても、家族が注文していた、以前の電話勧誘で契約していた、定期購入の2回目以降の商品だったという可能性もあります。事実関係が分からない場合は、請求書を捨てずに保管し、販売元や消費生活センターに相談してください。
家族宛て・注文したか分からない荷物が届いたとき
送り付け商法と間違えやすいのが、家族や同居人が注文した商品です。受取人の名前が家族のものだったり、送り主が通販サイトの倉庫名だったりすると、注文した人や商品がすぐに分からないことがあります。こうした場合は、受け取りを急がず、家族に連絡して確認してください。
- 宛名が誰になっているか確認する
- 家族や同居人に、注文した商品や代引きの予定がないか聞く
- 通販サイトやフリマアプリの注文履歴・発送通知を確認する
- 金額、商品名、発送元が注文情報と一致しているか照合する
- 確認が取れない場合は、配達員に持ち戻りを依頼し、後から配送会社へ問い合わせる
高齢の家族が電話で勧誘され、本人がよく分からないまま商品を申し込んでいるケースもあります。家族が「頼んでいない」と話していても、事業者から契約したと主張されることがあります。電話を受けた日時、勧誘の内容、断ったかどうか、商品が届いた経緯などを整理し、必要に応じて消費生活センターへ相談しましょう。
代引きで受け取って支払ってしまった場合の対処法
注文していない商品を代引きで受け取り、代金を支払ってしまった場合でも、すぐに諦める必要はありません。まずは商品、配送伝票、代引きの領収書やレシート、同封書類を保管し、注文していないことを確認したうえで、発送元や販売元へ返金を求める対応を検討します。
1.商品・伝票・領収書を保管する
商品をすぐに捨てたり、外箱や送り状を処分したりせず、まずは証拠を残しましょう。商品名、数量、金額、発送元、配送会社、問い合わせ番号、支払日時が分かるように写真を撮っておくと、相談時に説明しやすくなります。食品など保存に注意が必要な商品は、無理に開封・使用せず、保管方法も含めて相談してください。
2.発送元・販売元へ注文していないことを伝える
送り状や同封書類に販売元の連絡先が記載されている場合は、注文していない商品であることを伝え、返金方法を確認します。ただし、相手が不審な業者である可能性もあるため、追加の個人情報や銀行口座情報、本人確認書類の画像などを安易に渡さないでください。相手が返金を理由に手数料や追加料金を求めても、すぐに支払わないようにしましょう。
3.消費生活センターへ相談する
発送元と連絡が取れない、返金を拒否された、注文していないのに契約があると主張された場合は、消費者ホットライン「188」へ相談してください。最寄りの消費生活センターなどにつながり、状況に応じた対応について助言を受けられます。代引きで支払ってしまった場合も、返金を求められる可能性があるため、早めに相談しましょう。
4.不正利用や脅迫が疑われる場合は警察・金融機関へ
相手から脅迫された、個人情報を悪用された、別の口座へ送金するよう要求されたなどの場合は、警察へ相談してください。クレジットカード情報や銀行口座情報を伝えてしまった場合は、カード会社や金融機関にもすぐ連絡し、利用停止や不正利用の確認を行います。緊急の危険がある場合は110番、緊急ではない警察相談は「#9110」が利用できます。
電話で断ったのに商品が届いた場合は?
「以前購入したことがある」「今だけ安くする」「在庫処分で特別に送る」などと電話で勧誘され、断ったにもかかわらず商品が代引きで届くトラブルがあります。電話口で断った内容が記録されていない、相手が注文を受けたと主張するなど、話が食い違うこともあります。
不要だと伝えたのに一方的に商品が発送された場合は、まず受け取りを拒否してください。すでに支払ってしまった場合は、電話勧誘の日時や内容、断った言葉、発送元の情報、支払い記録を整理して、消費生活センターへ相談しましょう。電話勧誘販売に該当する契約であれば、法律上の要件を満たす場合にクーリング・オフができる可能性もあります。
ただし、すべての通信販売や商品購入にクーリング・オフが適用されるわけではありません。電話で勧誘を受けたのか、自分から通販サイトで注文したのか、契約書面を受け取ったかなどによって対応が異なります。自己判断で期限を過ぎないよう、契約内容が分かる書類を用意して早めに188へ相談してください。
代引き荷物を受け取る前に確認したいチェックポイント
注文した商品かどうかをその場で判断できない場合は、次の項目を確認しましょう。ひとつでも分からない点があれば、無理に支払わず、確認できるまで受け取りを保留するのが安全です。
- 自分または家族が注文した商品か
- 代引きで支払う予定があることを把握しているか
- 注文履歴に商品名・金額・発送元が記録されているか
- 注文した数量や金額と、伝票の内容が一致しているか
- 電話勧誘で断った商品や、解約したはずの商品ではないか
- 送り主の名称や住所に不自然な点がないか
配達員にその場で中身を確認したいと頼んでも、配送会社のルール上、開封できない場合があります。中身が見えないからといって、受け取りを急ぐ必要はありません。注文したかどうかを確認できない荷物は、いったん持ち帰ってもらい、通販サイトや家族に確認しましょう。
よくある質問
注文していない商品を受け取ってしまいました。代金を払わなければいけませんか?
本当に注文や契約をしていない商品が一方的に送られてきた場合、原則として代金を支払う必要はありません。特定商取引法の改正により、対象となる一方的な送り付け商品は直ちに処分することもできます。ただし、家族の注文や定期購入などの契約がないか、事実関係を確認してください。
代引きで支払ってしまったお金は返してもらえますか?
一方的に送り付けられた商品について誤って支払った場合は、発送元や事業者に返金を求めることができます。国民生活センターも、代引きで支払い商品を受け取ってしまった場合は、発送元に注文していないことを伝えて返金を依頼するよう案内しています。連絡が取れない場合や対応を拒まれた場合は188へ相談しましょう。
商品を開封してしまいました。返品しなければいけませんか?
売買契約に基づかず一方的に送り付けられた商品であれば、開封したことによって代金の支払い義務が生じるわけではありません。対象となる商品は直ちに処分することも可能です。ただし、注文した商品や契約が成立している商品だった場合は扱いが異なるため、判断に迷ったら消費生活センターへ相談してください。
家族が注文したか分からないときは、受け取ってもよいですか?
注文した人や商品が確認できない場合は、いったん受け取りを保留するのがおすすめです。家族に連絡し、通販サイトの注文履歴や発送通知を確認してから判断しましょう。代引きの場合は、確認できないまま支払わないことが大切です。
海外から注文していない小包が届きました。どうすればよいですか?
海外から届いた荷物でも、売買契約に基づかず一方的に送り付けられた商品については、国内のルールが適用される場合があります。心当たりがない場合は、受け取りや支払いを急がず、送り主や配送情報を確認してください。税金・関税・通関手数料など別の名目で支払いを求められた場合も、配送会社や税関などの公式窓口で確認し、不審な相手へ送金しないようにしましょう。
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まとめ:身に覚えのない代引き荷物は、その場で支払わない
注文した覚えのない商品が代引きで届いた場合は、配達員に事情を伝え、受け取りを保留するか拒否しましょう。家族の注文や通販サイトの履歴を確認し、注文した事実がないと分かれば、代金を支払う必要はありません。対象となる一方的な送り付け商品は、受け取った後でも直ちに処分できるルールがあります。
- 注文した覚えがない代引き荷物は、その場で代金を支払わない
- 家族や同居人、通販サイトの注文履歴を確認する
- 一方的な送り付けであれば、原則として支払い義務はない
- 誤って支払った場合は、伝票や領収書を保管して発送元へ返金を求める
- 返金や契約のトラブルは消費者ホットライン188へ相談する
突然荷物が届くと、配達員を待たせてはいけない、受け取らないと迷惑がかかる、と焦ってしまうかもしれません。しかし、注文したか分からない商品をその場で支払う必要はありません。いったん持ち帰ってもらい、事実を確認してから対応することが、不要な支払いとトラブルを防ぐための基本です。
参考情報:
消費者庁「身に覚えのない自分宛ての商品が届いたあなた」、
特定商取引法ガイド「売買契約に基づかないで送付された商品に関するQ&A」、
国民生活センター「電話で断ったのに、海産物が届き、支払った」。

