- 「国税庁から税金の未納を知らせるSMSが届いた」
- 「今日中に支払わないと財産を差し押さえるという通知があった」
——このようなメッセージが届くと、本当に税金を滞納しているのではないかと不安になるかもしれません。
しかし、国税庁では、SMSにURLを記載して税金の納付を求める案内を送信していません。
「未納」「差押え」「最終通知」などの言葉で焦らせ、
偽サイトに誘導して金銭やクレジットカード情報を盗み取る手口に注意が必要です。
この記事では、国税庁を名乗るSMSが届いたときの確認方法に加え、URLを開いてしまった場合、個人情報を入力した場合、支払ってしまった場合など、ケース別に取るべき行動をお伝えします。
国税庁を名乗るSMSは本物?まず知っておきたいこと
国税庁の公式案内では、国税庁・国税局・税務署は、SMSにURLを記載した案内を送信していないと説明されています。
また、国税の納付や差押えを求める連絡を、SMSやメール、LINEなどで送信することもありません。
国税庁やe-Taxを名乗る連絡に
「税金が未納です」「24時間以内に納付しなければ差押え」「還付金を受け取るため口座情報を入力してください」などと書かれ、本文のURLから支払いを促された場合は、詐欺を強く疑ってください。
ただし、地方自治体の税務部門などは、独自のルールでSMSによる納税案内を行う場合があります。
税金に関するSMSを一律に本物・偽物と決めつけず、メッセージ内のリンクや電話番号は使わず、自治体や税務署の公式サイトに自分でアクセスして確認することが大切です。
詐欺SMSに多い文面と見分けるポイント
1. 「税金の未納」「至急納付」と支払いを急がせる
心当たりの有無にかかわらず、未納税金があると告げて、短い期限内に支払うよう迫る文面は要注意です。冷静に確認する時間を奪い、リンク先で決済させることが狙いです。
2. 「財産を差し押さえる」「法的措置」と恐怖をあおる
「本日中に支払わなければ差押え」「最終通告」など、強い言葉で不安をあおるケースがあります。こうした表現があるからといって、SMSの指示どおりに支払ってはいけません。税金の状況が気になる場合は、公式窓口から別途確認してください。
3. 偽サイトでカード情報や個人情報を入力させる
URLを開くと、国税庁やe-Taxのロゴ・名称をまねたページが表示され、氏名、住所、電話番号、クレジットカード番号、セキュリティコードなどを入力するよう求められることがあります。
見た目だけでは本物と判断できない場合があるため、ロゴやページのデザインを信用しないでください。
国税庁を名乗るSMSが届いたときの対処法
- 本文のURLを開かない。
リンクをタップしたり、QRコードを読み込んだりしないでください。 - 記載された電話番号へ連絡しない。
返信や電話をすると、相手に連絡が取れる番号だと知られるおそれがあります。 - 支払いをしない。
電子マネーの購入・番号送信、コード決済、クレジットカード決済など、SMSの指示に従わないでください。 - 公式サイトから確認する。
国税庁やe-Taxのサイトを検索またはブックマークから開き、必要なら税務署などの公式窓口に問い合わせます。 - メッセージを削除する。
必要に応じて、送信元や本文、URLが分かる画面を証拠として保存してから削除してください。
URLを開いてしまった場合はどうする?
URLを開いただけで、必ず情報を盗まれたり端末が感染したりするとは限りません。まずは慌てず、何をしたかを整理しましょう。ページを閉じ、追加の操作や入力をしないことが重要です。
URLを開いただけで「何も入力していない」場合の対処法
まずはページを閉じ、ファイルをダウンロードしたり、アプリや構成プロファイルをインストールしたりしていないか確認します。
不審なダウンロードがあれば開かずに削除し、端末やブラウザーを最新の状態にしてください。
すでに「氏名や住所、電話番号などを入力してしまった」場合の対処法
すでに入力してしまった情報が後々利用され、迷惑電話や詐欺の連絡が増える可能性があります。
不審な連絡には一切応答せず、追加の情報を伝えないようにしてください。
IDやパスワードを入力してしまった場合の対処法
同じパスワードを使っているサービスも含め、公式アプリや正規サイトから速やかに変更してください。
可能なら多要素認証を設定し、ログイン履歴や登録情報を確認します。
URLを開いた先にある「アプリをインストールしてしまった」場合の対処法
アプリ名や要求された権限を確認し、操作を続けず、携帯電話会社や端末メーカーなどの公式サポートに相談してください。
クレジットカード情報や銀行情報を入力した場合はどうする?
もしカード番号、有効期限、セキュリティコード、本人認証コードなど「クレジットカードに関する情報」を入力した場合は、カード会社へすぐに連絡してください。
こういった場合、カードの利用停止や再発行、不正利用の確認が必要になることがあります。
カード会社の連絡先はSMS内の番号ではなく、カード裏面や公式アプリ・公式サイトで確認してください。
利用明細や通知を確認し、身に覚えのない決済があればカード会社の案内に従って申し出ましょう。
入力した情報を取り戻すことはできないため、「少額だから」「まだ請求が出ていないから」と放置しないことが大切です。
クレジットカードの「身に覚えのない請求」に関する対応手順は、こちらの記事で詳しくお伝えしています。

お金を支払ってしまった場合
偽サイトで決済したり、コード決済や電子マネーで支払ったりした場合は、できるだけ早く決済サービスの運営会社、カード会社、金融機関などに連絡してください。支払い方法によって対応が異なるため、利用したサービスの公式窓口に事情を説明し、決済の取消しや利用停止が可能か確認します。
電子マネーの番号を伝えた場合は、カードや購入時のレシート、SMS、相手とのやり取りを捨てずに保管し、発行会社へすぐに相談してください。返金が必ず受けられるとは限りませんが、時間を置かずに連絡することが重要です。
被害が発生した場合や、犯罪の疑いがある場合は警察にも相談してください。消費者トラブルとして相談したいときは、消費者ホットライン188(いやや)で、最寄りの消費生活センターなどを案内してもらえます。
本当に税金が未納か不安なときの確認方法
詐欺SMSを無視してよいか迷う場合でも、メッセージに記載されたURLから確認する必要はありません。国税庁の公式サイトを自分で開き、納税に関する案内や税務署の連絡先を確認しましょう。e-Taxを利用している人は、公式サイトにログインしてメッセージボックスなどを確認してください。
自治体の住民税や固定資産税などに関する連絡の可能性がある場合は、該当する自治体の公式サイトで納税担当部署の連絡先を調べ、SMSとは別の経路で問い合わせます。自治体によってSMSの運用は異なるため、国税庁の案内と混同しないようにしてください。
公式情報:
似た手口のSMSにも注意
公的機関や普段使っているサービスを名乗り、偽サイトに誘導する手口は税金関連だけではありません。
例えば、実在する配送業者を名乗った「宅配便の不在通知SMS」や、「マイナポータルの更新案内を装うSMS」でも、個人情報やカード情報を入力させようとする場合があります。
関連する手口と対処法は、以下の記事も参考にしてください。

国税庁を名乗るSMSの「よくある質問」
まとめ:SMSの指示に従わず、公式窓口から確認しよう
国税庁を名乗るSMSで「未納税金」「差押え」「至急納付」と案内されても、本文のURLから支払ったり、個人情報を入力したりしないでください。国税庁はSMSにURLを記載した案内を送信していません。
URLを開いてしまった場合は追加操作を避け、情報を入力した場合は内容に応じてパスワード変更やカード会社への連絡を行いましょう。支払ってしまった場合も、決済サービスや金融機関などにすぐ相談してください。迷ったときは、SMSとは別の経路で公式情報を確認することが被害を防ぐ第一歩です。

