裁判所を名乗る電話に注意!出頭命令・訴訟・支払い要求の見分け方と対処法

裁判所を名乗る電話に注意!出頭命令・訴訟・支払い要求の見分け方と対処法
  • 「裁判所から重要な連絡があります」
  • 「あなたに出頭命令が出ています」
  • 「今日中に支払わなければ差し押さえになります」

――このような電話を受けると、身に覚えがなくても不安になり、相手の指示に従いたくなるかもしれません

しかし、電話口で氏名・生年月日・口座情報を伝えたり、指定先へ送金したりする必要はありません。

この記事では、裁判所を名乗る電話のよくある手口、詐欺を疑うべきサイン、電話を受けた直後の対応、個人情報やお金を渡してしまった場合の対処法を解説します。

裁判所を名乗る不審な電話とは?よくある手口

不審な電話では、相手が裁判所の職員、書記官、訴訟支援センターなどを名乗り、訴訟や出頭、未納料金について説明してくることがあります。

実在する裁判所名を出したり、氏名や住所の一部を知っているように話したりして、本物の連絡だと思わせる場合もあります。

名乗り方や説明内容は変化するため、特定の言葉だけで判断せず、金銭や個人情報を求める流れに注意しましょう。

1.「訴訟を起こされた」「出頭命令が出た」と告げる

「通販の代金が未払いで訴えられている」「裁判所からの通知を受け取っていないので、すぐに出頭してほしい」「今日中に手続きしなければ財産を差し押さえる」などと告げ、相手を動揺させる手口です。身に覚えのない請求でも、裁判や差し押さえという言葉を聞くと、確かめる前に応じてしまうことがあります。

電話だけで急いで結論を出さないでください。裁判所からの正式な郵便物が届いている場合は、書類を確認し、記載された連絡先をうのみにせず、裁判所の公式サイトなどで代表番号を調べて問い合わせましょう。

2.自動音声で番号操作を求める

「裁判に関する最終通知です。担当につなぐには1番を押してください」「内容を確認する場合は9番を押してください」といった自動音声で、ボタン操作を促すケースもあります。操作すると担当者を名乗る人物につながり、個人情報を聞き出されたり、別の機関へ電話を転送すると説明されたりする可能性があります。

裁判所は、自動音声の電話で出頭を求めたり、氏名などの個人情報を確認するよう求めたりする手続は行っていないと注意喚起しています。身に覚えのない自動音声に従ってボタンを押したり、案内された番号へ折り返したりせず、通話を終了しましょう。

3.「警察につなぐ」「口座が犯罪に使われた」と説明する

「あなた名義の口座が事件に関係している」「警察に引き継ぐので本人確認が必要」などと告げ、電話を切らせないようにする手口にも注意が必要です。裁判所や警察など複数の機関を名乗る人物が次々に登場し、話の信ぴょう性を高めようとする場合があります。

電話の相手が別の機関へつなぐと説明しても、そのまま信用しないでください。相手が指定した番号ではなく、自分で公式サイトから調べた連絡先へかけ直して確認します。電話で口座番号、暗証番号、インターネットバンキングの認証情報、SMSで届いた認証コードを伝えてはいけません。

4.解決金・和解金・手数料などの支払いを求める

「今なら和解できる」「支払えば訴訟を取り下げる」「手続き費用を先に払ってください」といった理由を付け、銀行振込や電子マネーでの支払いを要求することがあります。コンビニでプリペイド型電子マネーを買わせ、番号を電話で読み上げさせる手口もあります。

電話で突然、指定口座への振込や電子マネー番号の伝達を求められたら、詐欺を強く疑ってください。「今日中」「電話を切ると不利になる」「誰にも相談するな」と急がされても、その場で支払わず、第三者や公的窓口に相談しましょう。

詐欺を疑うべき電話の特徴

電話の表示番号や話し方だけで、本物かどうかを見分けることはできません。実在する機関の名称や電話番号が表示される場合もあるため、番号表示だけを根拠に信用しないことが大切です。次のような特徴があれば、すぐに応じず確認してください。

  • 電話だけで「裁判が起きた」「出頭しなければ逮捕・差し押さえ」と強く脅す
  • 自動音声の指示で番号を押すよう求める
  • 氏名、生年月日、住所、勤務先、口座情報などを電話口で聞き出そうとする
  • 銀行振込、電子マネー、暗号資産などで急いで支払うよう求める
  • 「家族や警察、消費生活センターに相談するな」と口止めする
  • 公式サイトでは確認できない部署名や、折り返し専用だという番号を案内する
  • 電話を切らせず、今すぐ返答・操作・送金をするよう迫る

ただし、これらの特徴がないから安全という意味ではありません。手口は変わり、落ち着いた口調で説明する場合もあります。相手が名乗った肩書きや知っている個人情報ではなく、連絡先を自分で調べて確認することを基本にしてください。

裁判所を名乗る電話を受けたときの対処法

1.その場で答えず、電話を切る

不審な電話は、無理に話を続ける必要はありません。「こちらで公式窓口を確認します」と伝えて通話を終了するか、説明せずに切って構いません。相手の質問に答えるために、氏名や生年月日を確認したり、手元の書類やカードを取り出したりしないでください。自動音声ならボタンを押さずに切りましょう。

相手が「電話を切ると逮捕される」「切断すると手続きが不利になる」と言っても、恐怖から従う必要はありません。落ち着いて通話を終え、相手から再度電話があっても応答せず、必要なら着信拒否を設定します。留守番電話に切り替え、知らない相手にはすぐに出ない方法も有効です。

2.相手が教えた番号ではなく、公式の連絡先を調べる

裁判所名や担当者名を聞いた場合は、相手が案内した電話番号に折り返すのではなく、裁判所の公式サイトから該当する裁判所の代表番号を調べて問い合わせてください。検索結果の広告や、相手がSMSで送ってきたリンクだけを使うのではなく、公式サイトのアドレスを自分で入力するか、信頼できる検索結果から確認します。

電話番号が本物らしく見えても、表示を偽装されている可能性があります。着信履歴に表示された番号へそのまま折り返すのではなく、公式に掲載された連絡先と照合しましょう。裁判所への問い合わせでは、電話の日時、名乗った裁判所や担当者、説明された内容を伝えると確認が進めやすくなります。

3.電話の内容と証拠を保存する

着信日時、電話番号、相手が名乗った名称、支払いを求められた金額、案内された口座やURLなどを、分かる範囲でメモします。SMSや留守番電話、メールがある場合は、削除せずスクリーンショットなどで保存してください。相手に確認するために再度電話する必要はありません。

記録は、警察や消費生活センター、金融機関へ相談するときに役立ちます。メッセージ内のURLを開いたり、添付ファイルをダウンロードしたりすることは避けましょう。証拠を残すために危険なリンクへアクセスする必要はありません。

4.公的な相談窓口に相談する

詐欺かどうか判断できない、個人情報を伝えてしまった、金銭を請求されて不安という場合は、一人で抱え込まず相談してください。消費者ホットライン「188」は、最寄りの消費生活センターなどにつながる窓口です。詐欺の疑いが強い、脅迫されている、金銭をだまし取られた場合は警察にも相談しましょう。緊急の危険がある場合は110番、緊急ではない警察相談は「#9110」が利用できます。

  • 裁判所の公式サイトで、裁判所や裁判所職員を名乗る不審な電話の注意喚起を確認する
  • 消費者ホットライン「188」に相談する
  • 詐欺の疑いがある場合や被害が発生した場合は、警察に相談する
  • 振込をしてしまった場合は、すぐに振込先の金融機関へ連絡する

個人情報やお金を渡してしまった場合の対処法

相手を信じて情報を伝えたり、お金を支払ったりした後でも、できるだけ早く対応することが大切です。「自分が悪い」「怒られるかもしれない」と考えて連絡をためらうと、被害が広がるおそれがあります。どの情報を伝えたか、どの方法で支払ったかを整理し、関係する窓口へ速やかに連絡しましょう。

氏名・住所・生年月日などを伝えた

それ以上の情報を伝えず、相手との通話やメッセージを止めてください。伝えてしまった情報だけで直ちにすべての被害が発生するとは限りませんが、別の詐欺電話で本人らしく装われたり、追加の情報を聞き出されたりする可能性があります。今後の不審な連絡に注意し、金銭や認証情報を追加で求められても応じないでください。

口座情報・暗証番号・認証コードを伝えた

銀行口座やカードの情報を伝えた場合は、すぐに金融機関へ連絡し、利用停止や取引確認など必要な対応を相談してください。インターネットバンキングのパスワードを伝えた場合は、安全な端末から変更し、同じパスワードを使っているサービスも見直します。SMSなどで届いた認証コードを教えた場合も、サービス提供元へ速やかに連絡してください。

銀行振込や電子マネーで支払った

銀行振込をした場合は、振込先の金融機関に直ちに連絡し、詐欺被害の疑いがあることを伝えてください。振込先口座の状況などによって対応が異なり、必ず返金されるとは限りませんが、早い連絡が重要です。電子マネーを購入して番号を伝えた場合は、発行会社や購入店舗にも連絡し、利用状況を確認してください。レシート、購入カード、利用明細、相手とのやり取りは捨てずに保管します。

身分証の画像や書類を送った

運転免許証などの画像を送ってしまった場合は、送付先や送信した内容を整理し、警察や消費生活センターへ相談しましょう。相手から「確認のため」と追加の写真や顔画像、銀行カードの画像などを求められても送らないでください。SNSやメッセージアプリでやり取りしていた場合は、アカウントの公開範囲やログイン履歴も確認し、不審なログインがあればパスワードを変更します。

本物の裁判所から書類が届いた場合は放置しない

詐欺電話に注意する一方で、裁判所から実際に郵便物が届いた場合は、身に覚えがなくても放置しないでください。裁判所の手続を悪用した架空請求が問題となった例があり、正式な書類を無視すると、異議申立てなどの対応が必要な手続で不利益が生じる可能性があります。

書類が本物か分からない場合は、書面に記載された電話番号だけを信用せず、裁判所の公式サイトで連絡先を調べて直接確認します。書類に期限が記載されている場合は、期限を見落とさないようにし、必要に応じて弁護士や公的な相談窓口に相談してください。電話で「訴訟がある」と言われたことと、正式な裁判所の書類が届いたことは区別して考える必要があります。

裁判所の公式情報はこちら:裁判所の職員を名乗る不審な電話に関する注意喚起、裁判所の手続を悪用した架空請求への注意。

よくある質問

裁判所を名乗る電話に出ただけで危険ですか?

電話に出ただけで、直ちに金銭被害が発生するとは限りません。個人情報を伝えたり、番号操作をしたり、リンクを開いたり、支払いをしたりしていない場合は、通話を終了して相手に折り返さず、今後の連絡に注意してください。必要に応じて着信拒否や迷惑電話対策機能を利用しましょう。

相手が自分の氏名や住所を知っていました。本物でしょうか?

氏名や住所を知っていることだけでは、本物の裁判所からの連絡だとは判断できません。個人情報が何らかの形で知られている可能性もあります。相手が知っている情報を確認するために、こちらから新たな情報を教えないでください。公式の連絡先へ自分で問い合わせることが安全です。

電話で「出頭しないと逮捕される」と言われました。どうすればよいですか?

電話で脅されても、相手の指示に従って送金したり、個人情報を伝えたりしないでください。通話を終了し、名乗った裁判所の公式窓口で確認します。脅迫や金銭要求がある場合は警察にも相談してください。ただし、本物の裁判所から正式な書類が届いている場合は、期限を含め内容を確認し、放置しないことが重要です。

本物かどうか分からない書類が届きました。捨ててもよいですか?

捨てずに保管し、公式の裁判所窓口に確認してください。裁判所の書類に見えるものを、記載された電話番号だけで判断するのは避けましょう。支払督促や訴状などの可能性がある場合、期限が関係することもあるため、早めに確認することが大切です。

まとめ:電話だけで判断せず、公式窓口で確認する

裁判所を名乗る電話では、訴訟や出頭命令、差し押さえなどの言葉で不安をあおり、個人情報や金銭を求める手口に注意が必要です。

大切なのは、相手の話を鵜呑みにせず、指示に従わないこと。

急いでお金を支払う必要はありませんし、
もし本当に裁判所からの連絡なのか確認したい場合は、
電話の相手が案内した番号ではなく公式サイトで確認した連絡先を使って確認しましょう。

  1. 身に覚えのない電話では、個人情報を答えず、ボタン操作や送金をしない
  2. 通話を終了し、相手が名乗った裁判所の公式窓口を自分で調べる
  3. 着信履歴、メッセージ、支払い記録などの証拠を保存する
  4. 不安や被害がある場合は188や警察、金融機関へ早めに相談する
  5. 本物の裁判所から書類が届いた場合は、放置せず真偽と期限を確認する

「裁判所から」と聞くと焦ってしまいがちですが、
相手の説明をそのまま信じる必要はありません。

電話を切って確認する時間を取り、
落ち着いて公的な窓口につなぐことが被害防止につながります。

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